施工例 和歌山県上富田町 T様邸

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主なスペック

  • ウレタン遮熱工法
  • 耐震等級3(認定取得)

設計コンセプトとエピソード

ご自身で土地を仮決めされた状態でご相談いただいたT様。当社以外でもプラン提案を受けられていたようですが、性能面への圧倒的な安心感から当社をお選びいただいたとのことです。
 
この敷地はダイヤモンドのような形をした変形地でした。しかしプランはほぼ総2階でまとまりそうなご要望だったため、建物配置計画に融通が利きました。ある一辺に並行をとるとリビング側がきれいに真南を向く計画が可能だったため、採光性のメリットをご説明した上でそのように計画しました。図面上は「家が斜めに向いて建っている?」かのように見えるのですが、ご覧の通り実物はさほど違和感を感じない配置計画です。よく「軒を出したり、通風性を考えるのがパッシブ設計」だと思われがちですが、パッシブ設計の第一歩は建物配置の検討です。かつて私がパッシブ設計の第一人者である松尾和也さんから設計指導を受けた際、一番最初に練習させられたのは間取りの組み方などではなく建物配置の検討の仕方でした。今回はこのような「敷地に対して斜めに家を配置する」という手法がピタリとハマり、これによってリビングと主庭をもっとも日照時間の長い場所にもってくることができました。きれいに真南を向いた建物配置は軒の出が狙い通り機能するため、まさに「冬は日差しが入るけど、夏は軒が影を落として日差しが入らない」お家が実現します。
 
メイン外壁に採用したガルバリウムのカラーは当社社屋でも採用している”シルバーゴールド”。「ゴールド」という名前ゆえに選びにくいカラーですが、実物はむしろ渋いグレーっぽいカラーでカッコいいですね。なお南側のくぼんだ面にはあえてシンプルなホワイトのサイディングをもってきました。
 
間取りの特徴は「寝る以外は1階完結できるお家」で、1階にもWICを設け、洗面脱衣室も大き目に確保。さらにその洗面脱衣室に勝手口がついており、洗濯物を最小限の動線で出し入れできるようになっています。建物を斜めに配置したことで必然的に裏側に生まれた部分を洗濯物干場に活用しました。またタタミがお好きとのことでリビングはあえてタタミ敷きに。写真では一見中途半端にタタミが敷かれているように見えていますが、これはソファーの置き位置を見越してあえてこうしています。家具が入った写真をお見せできれば「なるほど」と思っていただけることでしょう。
 
ちなみにT様の旦那様はかつて私がたいへんお世話になった方です。15年もの時を越えてこうしてまたご縁があるとは思いもしませんでした。こういったエピソードも家づくりを生業にする者ならではかもしれません。
 

(コメント: 営業/設計担当 鈴木 基悦)