施工例 和歌山県田辺市N様邸

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主なスペック

  • ウレタン遮熱工法
  • 耐震等級3相当
  • 平屋

設計コンセプトとエピソード

いきなり本編にまったく関係ない話からですが、このN様の敷地は私(鈴木基悦)の生家のすぐ近くであり、幼いころ弟とよく遊んだ思い出深い場所でした。当時は畑であり、春先には一面に蓮華の花が咲いていたのを思い出します。あれから約30年後、ここにお家を建てさせていただくことになるとは、なんとも感慨深いものがあります。
 
「デザイナーズ要素のある平屋」がN様のご希望であり、「こうしたい!」という確固たるイメージが定まっていたため、外観デザインを優先した設計を心掛けました。まずはプラン要望をヒアリングし、私がコンセプト案となる原案図面を作成。その後、それを某有名アトリエ系設計事務所出身の建築家に外観・内観デザインの調整をしてもらう形で設計が行われました。私はあくまで性能重視(パッシブデザイン/高耐震)の設計を心掛けますが、アトリエ系の建築家はやはりデザインに重きを置く傾向があり、わりと大胆に手直しが入りました(笑) しかし当社が承る以上、断熱性能・耐震性能はあくまで「エスケイハウジングクオリティ」をしっかり守っています。
 
リビングは大きく梁スパンを飛ばし、さらに梁現しによって天井高を高めるとともに南面には最大サイズの窓サッシを2連結で設置し、別格の開放的な空間を実現しています。さらにアイランドキッチンも採用することでその解放感を強調。また上下空間へのアクセントを入れるためにスキップフロアを採り入れたスタディコーナーを提案しました。当社のように大きな窓を連結して設置する手法が流行ってきましたが、これを一般的なアルミ樹脂複合窓で実現すると、冬の夜は悲惨な冷気と結露に見舞われます。U値1.0前後の樹脂窓でしか採り入れない方が良いデザイン手法です。ちなみにこのお家で採用したアイランドキッチンはパナソニック社の最上位グレードである「Lクラス」。天板がセラミックです。なおこのキッチン、お値段もここ近年ではダントツです。。。
外壁材は2種類の材を採用しました。向かって左側が当社では定番のガルバリウム鋼板で、右側が塗り壁仕上げとなっています。この塗り壁側は軒ゼロデザインで、ブラック枠の窓サッシがそのエッジ感を強調してデザイナーズ住宅の雰囲気を作り出します。耐久性や雨漏れの観点から私はあまり軒ゼロのデザインを提案しませんが、今回はデザイン要素を優先して軒ゼロデザインとしました。今世間では「シンプルモダン」といって軒ゼロの住宅が非常に流行していますが、安易な軒ゼロデザインの採用は非常に危険であると当社では考えています。軒ゼロデザインを提案された場合、雨漏れ対策と、外壁内部の通気はきちんと確保できているか必ず確認しておきましょう。ここに明確な説明のない住宅会社では、軒ゼロデザインを採用するのは危険です。
 
最後に、このお家を決定的に印象付けているのは実は外構工事です。外構工事はお施主様のご親族が専門業者のため、当社ではほとんどタッチしていないのですが、非常にセンスの良い外構工事に仕上がっています。設計打合せ時、予算がひっ迫してくると「外構工事の予算を建物に回しましょう!」と、設計に疎い営業マンが安易に提案するケースが世間では多いようですが、当社ではそれを極力しないよう提案しています。それをしない方が良い理由は、この施工例を見ていただくと言うまでもないでしょう。これからは「家の中と外(庭)をいかに調和させるか」が重視される時代です。当社では初回プラン時から外構計画も含めたトータルコーディネートをご提案させていただいております。
 

(コメント: 営業/設計担当 鈴木 基悦)